「こういう風に人をきちんと書くのは初めて」村上春樹氏
【吉村千彰、柏崎歓、山田優】作家の村上春樹さんが6日午後、京都市の京都大学で、河合隼雄物語賞・学芸賞の創設を記念して「魂を観(み)る、魂を書く」と題する公開インタビューに応じた。村上さんが国内の公の場で話すのは珍しい。抽選で選ばれた約500人が集まった。河合さんとの交流や、4月に刊行された「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」について話した。
村上さんは、紺色のTシャツに青のチェックの半袖シャツを羽織り、サーモンピンクの長ズボンに青いスニーカーのラフな姿で登壇。インタビューに先立ち、親交の深かった河合隼雄さん(2007年死去)について語り、「共有してきた物理的な実感がある。それは魂の奥底にあるもので、深いところにあるから根本でつなぎ合わせられる」と話し、「僕の物語というコンセプトを丸ごと受け止めてくれたのは河合先生しかいなかった。ありがたく励ましになった」と明かした。また、河合さんが文化庁長官だった当時のダジャレを関西弁で披露し、会場を沸かした。
3年ぶりの長編となった「色彩を――」について、エッセイストの湯川豊さんの質問に応じ「最初は短い小説にするつもりだった」と明かした。だが、主人公を導く登場人物に作者自身も導かれ、「書いているうちに(主人公の友人)4人がどういう人だったのかが書きたくなった」と、長編になった理由を語った。
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